お金が増えるほど人間は幸福になる
経済学の世界では、人はもらえるお金が増えるほど、幸福になると言われている。
しかし、それと同時に一定以上の年収の人の幸福度はあまり変わらないとも。
目次
年収と幸福度の関係

上の図のように右に行けば行くほど、幸福度は上がらなくなるらしい。
年収100万円の人が年収200万円になるのと、年収1億円の人が年収1億100万円になるのでは大きく違うというのは、なんとなく理解してもらえるだろう。
ちなみに貯金や株などの資産においても同様の傾向があるそうだ。
貧乏人にとって、100万円は生活レベルが変わるほどの大金だが、お金持ちにとってはあればうれしいが、なくても困らない程度のものでしかないのだろう。
例外もある
最近の研究では、日本・イギリス・アメリカはこのグラフが当てはまらないという説も出てきている。
これらの国では年収が上がれば上がるほど、幸福度も上がり続けるという話だ。
つまり、金があればあるほど幸せになれるという人間が多いということらしい。
資本主義に染まりきっているというべきか、見事に順応しているというべきか。
なんとも反応に困る研究結果である。
幸福度の調査方法
幸福度とかいう数字にしにくそうなものをどうやって測(はか)るかというと、ずばりアンケート調査である。
長期的な幸福度については、0不幸~10幸福の内どこに当てはまるか答えてもらう。
短期的な幸福度に関しては、昨日あるいはここ1週間でポジティブな感情とネガティブな感情を何回抱いたかを回答してもらうらしい。
ちなみに我らが日本の2022年の幸福度ランキングは54位。
先進国の中では堂々の最下位である。
世知辛い。
日本の幸福度の上げ方
日本人の多くはお金が増えれば幸福度が上がる。
給料を上げるためには、好景気にしなければならない。
つまり、経済を緩やかに成長し続けるようにできれば幸福度は間違いなく上昇する。
そのために、減税や日本人の雇用を守る、あるいは増やすような政策を掲げている人や党を応援しよう。
目的なき貯金が人生の自由度(幸福度)を上げる
目的のない貯金はしない方がいいという人もいるが、した方が良い。
リスクを回避したり、軽減できる
ブラック企業を辞めたり、厄介な隣人から逃げるために引っ越しできる。
急な病気や怪我に対応できる。
台風や地震などで物が壊れても、すぐに買いなおせる。
チャンスをつかめる
安くなっている将来性のある株を買える。
突発的なお買い得セールがきても欲しいものを買える。
資格取得などの自己投資を、思いついたときにすぐ始められる。
ソシャゲで人権キャラが・・・。
人生の選択肢が増える
予想外の事態に対処できることで、自分の人生を自分でコントロールできているという実感を得られる。
つまり、幸福度が上がる。
お金を貯めながら必要なものだけを買おう
人生における最も幸福度の高い生き方とは、ある程度貯金しながら、自分の幸福度を上げてくれるものを買うというものだろう。
しかし、そのバランスをとるのは意外と難しい。
そこで、何かを買うときに役に立つ考え方を紹介しよう。
地位財と非地位財
地位財とは・・・他者との比較で物の価値が決まるもののこと。
高級住宅・高級車・宝石・ブランドバッグなどのこと。
非地位財とは・・・他者との比較で価値が決まらないもの。
健康・自由・友情・愛情など。
地位財の獲得競争に終わりはなく、求めても幸福になりづらい。
上を見上げ過ぎないようにして、高級品を買うのはほどほどに。
モノ消費とコト消費
モノ消費とは・・・物を買う行為であり、買えば買うほど満足感が得られなくなる。
コト消費とは・・・旅行や習い事などの体験に対してお金を払う行為であり、幸福感を得やすい。
実際に人間はモノを買うより、旅行や習い事などの体験にお金を払った方が、幸福感を得やすいという研究結果が出ている。
体力や反射神経が必要な体験や長期旅行などは、若いうちに行っておいた方が良い。
モノを買うときは愛着が持てるものを買う
モノを買うのは幸福度が低いと言われているが、もちろん例外もある。
本当に欲しいものを、長く大切に使っていく場合だ。
例え宝石や高級車であろうとも、他人にマウントを取るためではなく、大切に長く使うために買うのであれば、十分に幸福を得られるだろう。
まとめ
幸福になるためのお金の使い方は人それぞれだが、ある程度の傾向があるのは説明した通り。
自分のお金の使い方が、人生の幸福度を高めているかどうか、たまには再確認してみるのもいいかもしれない。
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